【いきいき】新江ノ島水族館長・堀由紀子さん 「一番大切なのは環境教育」(産経新聞)

 富士山を望む相模湾、湘南を代表する江の島という絶好のロケーションに恵まれ、年間130万人が訪れる新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)。日本初の本格的なイルカショーの開催、また近代水族館の草分けで知られる江ノ島水族館を前身に、56年の歴史を持つ名門水族館を現在の姿に育て上げた。

 「初めて水族館へ来たときは建物も老朽化して見るも無残な状態。高度成長期でレジャーは遠出する時代でもあり、観光地としての江の島も荒れた状態でした」。義父の死で突然、経営を任されたのは昭和49年、34歳だった。会社勤めの経験もない、1男1女を育てる主婦。労働争議が激しかった日活の社長を継いだ夫に背中を押されての決断だった。

 「大学で経営学、労務管理を学んでいたので頭の中にあった理論を実践してみよう」と社長の椅子(いす)に座った。しかし、すぐに労組との交渉に直面。「何かというとストだとか言うから、やるならやってごらんなさい」と、主婦とは思えない度胸で団交の荒波を乗り切り、職能給制度の導入や組織の大幅な改編に踏み切った。「飼育をなさる方たちは性格が純粋で、自分の仕事ができるのが一番の満足。だから話し合っていくうちにかなり分かり合えるようなりました」と笑う。

                   ◇

 集客に向けて手がけたのはCI(企業イメージ確立戦略)。赤、白、青のカラーリングを取り入れて「楽しくてためになり、夢のある水族館づくり」を進めた。オイルショックで近距離レジャーが見直される時代背景も手伝い、来館者数は増加。社長就任から12年後には館長職も兼任した。「水族館は文部科学省の管轄下の施設で、教育的な要素が強い」という自覚の下、中国の絶滅危惧(きぐ)種、ヨウスコウカワイルカ(別名バイジー)の保護、海洋研究開発機構との共同研究などにも取り組んできた。

 平成16年にはオリックスとのPFI(民間資金活用による社会資本整備)事業を取り入れ、新江ノ島水族館として生まれ変わった。「わくわくどきどき冒険水族館」をコンセプトに、教育と娯楽を合わせた造語「エデュテインメント」型の水族館として、目の前に広がる相模湾と太平洋をテーマとした展示などを行う。

                   ◇

 「海は地球の7割を占めている。その90%が深海で、知らないことばかり。気候変動も海から起こるし、海底地震や津波も引き起こす。海は自然と自然災害に強く関係する」と海の大切さを強調。「一番大切なのは自然教育、魚を含めた環境教育だと思っています」と水族館の使命を語る。

 現在は世界最大級の淡水魚博物館、岐阜県世界淡水魚園水族館(同県各務原市)の館長も兼任する多忙さ。「これからも大いにパイオニアといっては生意気でしょうが、(水族館の世界に)先鞭(せんべん)を付けていく形に持っていきたい」と目を輝かせた。(太田浩信)

                   ◇

【プロフィル】堀由紀子

 ほり・ゆきこ 昭和15年、東京生まれ。69歳。立教大学社会学部卒。中国科学院水生生物研究所バイジー館名誉館長、国立科学博物館評議員、海洋研究開発機構監事、日本ユネスコ国内委員会委員、日本博物館協会評議員、全国科学博物館協議会理事などを歴任。

【あすの「新報道2001」】(産経新聞)
長妻厚労相が在宅介護を体験、コストの在り方にも言及(医療介護CBニュース)
ルーマニア大使夫人がシモン選手を激励 大阪国際女子マラソン(産経新聞)
日程に余裕…高齢者旅行プラン人気 歩く距離短く 食事、入浴に介助者も(産経新聞)
がん治療用ワクチンの製造販売で大塚製薬と契約―扶桑薬品工業(医療介護CBニュース)

【かんさい発 ECO応援団】林業復活へ 吉野杉PR(産経新聞)

 ■「日本全国スギダラケ楽部関西支部」

 日本を代表する高級ブランド木材「吉野杉」。産地の一つである奈良県吉野町などを中心に関西一円で活動する有志団体「日本全国スギダラケ倶楽部関西支部」(スギやねん関西)は、さまざまな利用法の提案など、吉野杉の魅力の発信に取り組んでいる。林業の衰退などで全国的に山林の荒廃が指摘されるなか、吉野杉の産地も例外ではなく、その活動には、多くの人に山の現状を知ってもらい、林業を復活させたいとの願いもこもっている。(伊豆丸亮)

  スギダラケ関西支部は平成17年に設立。林業従事者をはじめ、大学教員や造園業者、学生、主婦ら約100人が参加している。

 「スギというテーマを軸に、山林の保護や林業の回復など、みんながそれぞれの立場で活動してます」

 こう説明してくれたのは、大阪府吹田市を中心に活動する水木千代美さん(41)。子供を対象にした自然教室などで、吉野杉の利用法紹介などを行っており、「丸太を切るだけで子供たちは大はしゃぎ。木の香りや温かみに夢中になっている。本物に触れれば、みんな分かるんですね」。

 メンバーには、国産材を使った家の建築を推進する大工や、家具などをスギで作る木工デザイナーらもおり、それぞれがスギの可能性のPRに努めている。

 昨年11月、同支部は吉野町で、林業体感ツアーと木について語り合うフォーラムを初開催した。参加者を驚かせたのは、荒廃が進む吉野杉の山林だった。

 吉野町など、奈良県中南部に広がる吉野杉の産地。手入れされないままの放置林があちこちでみられるようになったという。

 「昔は燃料や建築用の端材に活用していた枝や間伐材がそのまま捨てられている。林業従事者が少なくなったし、麓(ふもと)まで運んでも採算が取れないんですよ」と話すのは、同支部の石橋輝一支部長(31)。吉野町の製材会社の役員でもある。

 節のない美しい木目を作るため緊密に植えられる吉野杉。このため林道が造れず、運搬にはヘリコプターを使う。これが価格に反映され、安価な外国産材木との市場競争に敗れる大きな原因となった。地元ではコスト削減に向け、林道建設に取り組んでいるが、相続や投資目的の売買で土地が細分化され多くの地権者の了解が必要なため、遅々として進まないのが現状だ。

 石橋支部長は、「放置林では保水力が低下し、木が倒れやすくなり、災害につながる可能性もある」と、林業の回復が、環境保護や防災につながると強調する。昨年8月、兵庫県南西部などを襲った台風9号の豪雨では、放置林の倒木などが下流に押し流され被害が拡大したとの指摘もある。

 石橋支部長は現在、吉野杉を安価で提供する試みなどのPRを積極的に展開している。需要を上げ、林業を復活させたいとの思いからだ。「今、全国で同じことが起きている。スギダラケの活動を通して、多くの人に山の現状を知ってもらいたい」と話している。

鳥取不審死、36歳女を殺人容疑で逮捕へ(読売新聞)
天皇陛下、体調崩される 風邪の症状など(産経新聞)
海賊対処部隊を激励=護衛100回達成で−北沢防衛相(時事通信)
電車内でスカート切る=男を逮捕「半年前から30件」−奈良県警(時事通信)
<株主代表訴訟>西松建設元役員らを提訴 違法献金返還求め(毎日新聞)

<亀井静香氏>郵政「切り刻んだ」神戸・少年事件引き合いに(毎日新聞)

 小泉純一郎元首相が主導した日本郵政グループの4分社化について、亀井静香金融・郵政担当相は29日、97年に神戸市で起きた連続児童殺傷事件で逮捕された少年を引き合いに出し「純ちゃんが、神戸の少年じゃないけど、趣味じゃなかったんだろうけど、切り刻んだ」と指摘した。雑誌・フリー記者向けに開いた記者会見で発言した。

 日本郵政は07年10月の民営化に伴い、持ち株会社の日本郵政とゆうちょ銀行など傘下の子会社4社に分社化された。郵政民営化法案に反対し、自民党を除名された亀井氏は、小泉元首相の民営化を批判するため、殺傷事件を持ち出したとみられる。【井出晋平】

【関連ニュース】
ヤジ問題:「うるさいから、うるさい」…亀井氏引かず
参院予算委:自民党のヤジに亀井氏「うるさい」 審議中断
亀井金融相:政治資金規正法の緩和を
国民新党:亀井静香氏が代表に 落選の綿貫氏は最高顧問に
亀井金融相:東証視察 金融庁職員の業界への出向要請

<朝青龍関>暴行された男性は鼻骨折(毎日新聞)
「子の奪取」条約加盟を要請=外相「国内法整備が必要」−米英大使ら(時事通信)
昏睡強盗容疑で中国人逮捕=付近で被害1億8500万−警視庁(時事通信)
奈良・薬師寺東塔の彩色文様を現況調査 剥落止めで保存へ(産経新聞)
「相撲の横綱じゃない」朝青龍問題で石原知事(産経新聞)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。